ワークライフバランス・健康経営の取組み
ワークライフバランスと健康促進の取組み
日産フィナンシャルサービスは、「最先端の金融・サービスで、お客さまのカーライフを豊かに」をビジョンとしてお客さまの期待を超える価値をご提供していくことを目指しています。このビジョンの実現のためには、当然のことながらまず会社を支える社員およびその家族が心身ともに健康であることが大切です。
社員一人ひとりが「心」と「体」の健康を保ち、ワークライフバランスを意識し、仕事もプライベートも充実した生活を過ごすことは、会社で活き活きと働くための基礎であり、企業の活力につながります。
このワークライフバランスの実現のためには、会社や職場、そして社員自身が連携した取り組みがとても重要です。なぜなら年齢や家庭環境に関係なく、社員がモチベーション高く安心して仕事に取り組んでいただくことが、会社の安定と成長にもつながり、会社並びに社員のWIN-WINが実現可能になると考えているためです。
そのため日産フィナンシャルサービスは、社員のワークライフバランスとその充実につながる健康の取組みは、会社の経営にとっても最も重要な経営課題の1つととらえ、社員の健康への意識を高める取組みを実行してまいります。
<ワークライフバランスと健康促進>


健康経営方針
- 日産フィナンシャルサービスは日産フィナンシャルサービスグループおよび日産自動車健康保険組合と連携し、社員とご家族の健康保持・増進などの健康増進施策の実施とともに、社員が能力を最大限に発揮できるような職場環境の維持・改善に積極的に取り組みます。
- 社員は、自分自身と家族の健康管理に積極的に取り組みます。
代表取締役社長
陶 瑾
日産フィナンシャルサービスは、経済産業省と日本健康会議が共同で進める「健康経営優良法人認定制度」において、健康経営優良法人2025(大規模法人部門ホワイト500)を取得いたしました。
健康経営優良法人は2020年より取得しており、そのうち健康経営優良法人(ホワイト500)は5年連続となります。
健康関連の社内体制
健康関連担当役員のもと、経営層などに社員の健康に関する報告や決定を行っていきます。また社員一人ひとりの「心」と「体」の健康状態を把握し、必要に応じて外部カウンセリングや社内健康相談窓口に相談ができる環境を整えています。
過半数社員代表の労働組合とは、月1回開催の衛生委員会等で健康情報および労働衛生情報を共有し、労使で社員の健康づくりのための協議を行っております。


主な取組と効果検証
日産フィナンシャルサービスは、社員の健康リスクを低減し、モチベーション高く働く社員とともに成長を続けていくために、経営による会議において、制度および目標を策定し取り組みを推進しています。
日産フィナンシャルサービスの認識している課題としては、喫煙率が全国平均を上回っている点があります。例えば、社員の喫煙率は日本の平均値よりも高く、それに関連して血圧リスク者が他社と比較して高くなっている状況がありました。そのため、全ての健康リスクの要因にもなる喫煙率を25%を切る事を目標として、全社での就業時間内禁煙の実施や、遠隔禁煙外来推奨などの取り組みを推進いたしました。
社内からは「禁煙に取り組むきっかけになり、タバコをやめられた」という意見も出てくるなど、前向きに取り組む社員も増えた結果、2024年度に喫煙率は24.5%となっております。
また定期健康診断で血圧リスクがある方には、定期的に粘り強く受診干渉をすることで、40歳以上の血圧リスク者の値を3年間で1.3%低減いたしました。
またワークエンゲージメントにも注目し、目標をもって取り組んでいます。
例えば、健康経営チャレンジの企画募集を経営トップから発信したり、健康強化月間を毎年設定するなど、全社として取り組みを進めており、健康イベントへの参加意識も徐々に増えてきております。
また育児・介護・病気と仕事の両立をする社員を支えながらワークライフを充実させていくために、育児・介護に関わる当人だけでなく上司や周囲の方向けのセミナー実施、健康促進休暇、治療による時短勤務制度を導入しています。その中では「将来の介護についての心構えができた事で不安が減った」という声や、育児をする側と上司側の事情や気持ちを説明する機会があった事で、「精神的に余裕ができた」「仕事をしやすい環境になった」という声も聞こえています。なお、日産フィナンシャルサービスは2021年にくるみんマークの認定を受けています。
その他、医療機関を受診しやすくするために健康促進休暇、ファミリーサポート休暇の導入や、人間ドックの補助金の利用枠の拡大などの制度を見直しを実施しています。
| 指標 | 重点目標 | サブ目標 | KPI | 2022年度 | 2023年度 | 2024年度 | 対象者(記載ない場合は全社員) | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 健康リスク者の低減 (プレゼンティーイズム)(要治療者の減少 |
生活習慣病の低減 | 要精密者受診率 | 70% | 45.3% | 78.5% | 78.5% | ||
| 健康診断受診率の向上 | 100.0% | 100.0% | 100.0% | |||||
| 特定保健指導受診率の向上 | 84.1% | 78% | 87.6% | |||||
| 通院していないが治療の必要がある 社員の削減 |
9.1% | 5.8% | 3.7% | |||||
| 適正体重者率 | 65.0% | 59% | 59.5% | 58.1% | 40歳以上 | |||
| 運動習慣者比率の向上 | 26% | 29.2% | 28.4% | 40歳以上 | ||||
| 血圧リスク者 | 2.2% | 1.6% | 0.9% | 40歳以上 | ||||
| 喫煙 | 喫煙率の低下 | 25% | 25.5% | 23.5% | 24.5% | |||
| 休職者の低減 | メンタルヘルス対策 | ストレスチェック結果 偏差値 |
50.5 | 51.2 | 50.6 | 51.1 | ||
| ストレスチェック受検率 | 94.4% | 97.6% | 98.1% | 24年度測定人数:721人 | ||||
| 健康風土の醸成 | 健康経営の浸透状況 | 健康経営への意識 | 80%以上 | 91.3% | 90.4% | 90.0% | 24年度測定人数:711人 | |
| 方針実現のための体制・環境 | 健康経営優良法人認定 | ホワイト500 | ホワイト500 | ホワイト500 | ||||
| 健康経営全体の指標 | KGI | 生活習慣病受療率 | 33.8% | 32.7% | 30.8% | 健康保険組合レポートより | ||
| ワークエンゲージメント肯定回答率 | 65%以上 | 70.0% | 66.5% | 64.2% | 新職業性ストレス簡易調査票回答結果 24年度測定人数:721人 回答率:98.1% |
|||
| 健康リスク者の低減プレゼンティーズム | プレゼンティーズム (w-fun) |
事業所判定A判定 | 事業所判定A判定 | 事業所判定A判定 | 24年度測定人数:711人 回答率:96.7% |
|||
| 休職者の低減アブセンティーズム | 傷病による休職率 | 1.1% | 1.3% | 0.9% | 全従業員の勤怠状況より | |||
| 傷病による欠勤 | 2.6% | 2.7% | 2.5% | 全従業員の勤怠状況より 休職者を含み連続1か月以上 欠勤をしている率 |
||||
| ワークライフバランス | 有給休暇取得の奨励 | 16日/人/年間 | 17.2 | 17.4 | 16.6 | 時間管理対象者 24年度からファミリーサポート休暇導入 |
||
| 時間外労働の管理 | 9.4 | 12.1 | 10.3 | 時間管理対象者 | ||||
| 平均勤続年数 | 15.2 | 15.2 | 13.8 | 定年再雇用者は除く | ||||
労働安全衛生:2024年度の労働災害・死亡災害は0件。安全運転の意識を高める当社のシステムを社用車に搭載し、事故を減らしエコドライブを実現している。
エコドライブ活動の取組では、環境大臣賞を受賞。
主な健康関連の制度
- 健康促進休暇
- 治療による時間短縮勤務制度
- ファミリーサポート休暇
禁煙取組
- 遠隔禁煙外来の推奨、インセンティブ付与
- 2021年4月より就業時間内禁煙の実施
健康費用補助
全社員対象の健康補助
- 人間ドック(申請率20.9% 2024年度)
- インフルエンザ予防接種(申請率17.3% 2024年度)
上記制度の会社助成金額 約350万円
健康・メンタル相談窓口の設置
- 外部機関と連携し専門医師からのWebカウンセリング
- 保健師、ヘルスキーパーによる健康相談
健康の理解促進のための啓蒙活動
- 健康強化月間の設定
- 社員向けに健康に関する月1回以上の情報発信
- 健康イベント、セミナー等実施(健康フェスタ、食事、運動、メンタルヘルス、女性の健康セミナー)
<取組み実績>
- 2022年:体力測定、ヘルスキーパーによるツボアドバイス、仕事中の椅子の座り方(肩こり腰痛予防)、健康イベント2回実施
ラインケア・セルフケアセミナー、女性の健康セミナー(※1)
ヘルスリテラシー向上のためのセミナー(※2):高血圧・肥満予防セミナー、瞑想呼吸法、歯と口の健康、転倒予防骨粗しょう症セミナー - 2023年:睡眠改善(無呼吸症候群)・感染症予防・胃の検診・転倒防止・セルフケア・ヘルスリテラシーなどのセミナーの実施
不妊治療外来の医師による「不妊治療の基礎知識セミナー」を実施
- 2024年:育児・介護・不妊治療で男女共に利用できるファミリーサポート休暇を2024年度から導入
定期健康診断前のチャレンジ企画として腹囲体操・血圧体操実施、血圧測定会、気功体操、疲労回復フット体操、アルコールセミナー、産業医による睡眠セミナー、女性の健康セミナー(女性限定のツボセミナー、やせすぎ・貧血)、大腸がん検診セミナー 等実施
- ・女性の健康セミナー(※1)は、健康について正しく理解するとともに、自信のモチベーションを上げるコミュニケーション、
女性のワークライフを尊重する周囲のサポートという内容で実施しました。社員の約21%の参加がありました。 - ・従業員のヘルスリテラシー向上のためのセミナー(※2)を実施した結果、社員の健康への意識が大きく向上しております。
- ・不妊治療の基礎知識を医師が説明したことで、理解や共感に繋がりました。「センシティブな情報で話しにくい内容であったので、医師の分かりやすい説明の機会が大変ありがたかった」「周囲をサポートしたい」という意見もありました。
-
- 受講者のアンケート結果
- セミナー受講前:「ゆくゆく健康取組を始めようと思う」40.4%、「直ぐに取組を始めようと思う」14.9%
- セミナー受講後:「ゆくゆく健康取組を始めようと思う」17.0%、「直ぐに取組を始めようと思う」46.8%
アンケートを取得した各種セミナーでは、「自分の役に立った」「満足している」と回答した方は、毎回90%以上でした。
社員からもより参加しやすくなり、こういったセミナーや健康の取り組みもしてほしい、といった声も聞こえてくるようになってきました。 - 2022年:体力測定、ヘルスキーパーによるツボアドバイス、仕事中の椅子の座り方(肩こり腰痛予防)、健康イベント2回実施
健康と社内コミュニケーション
全社員対象のウォーキングラリーチャレンジCup社長杯を実施(2021年より毎年実施)
経営トップの発案により、全社員対象のウォーキングラリーを実施しております。
チーム・個人の上位者への表彰に加え、写真コンテスト、自身の健康取組を紹介する「MY健康習慣コンテスト」、健康体操なども同時開催しました。
社員からは、「歩くことにより頭がすっきりして仕事に集中できた」「体が軽くなりよく眠れるようになった」「チームの皆がいるから、より頑張れた」「職場の仲間と盛り上がってお祭りのようで楽しかった」等多くの意見が集まり、楽しみながら運動し、社内コミュニケーションの活性化に繋がっております。
子育て支援の取り組み_くるみん認定を取得
当社は「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定(くるみん認定)を受け「くるみんマーク」を取得しております。
「くるみんマーク」は次世代育成支援対策推進法に基づき、一般事業主行動計画を策定した企業のうち、計画に定めた目標を達成し、一定の基準を満たした企業が、申請を行うことによって「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定(くるみん認定)を受けることができ、この認定を受けた企業が取得できるものです。
引き続き当社は「子育てサポート」企業として、仕事と育児の両立など、様々なワークライフバランスを支援する働きやすい職場環境の整備を進めてまいります。
